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投資信託の基準価額とは?計算方法や変動要因、確認方法などをわかりやすく解説!

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投資信託の基準価額とは?計算方法や変動要因、確認方法などをわかりやすく解説!

投資信託の基準価額とは?計算方法や変動要因、確認方法などをわかりやすく解説!

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執筆者:

公開:

2023.09.25

更新:

2026.03.11

基礎知識インカムゲインキャピタルゲインNISAiDeCo確定拠出年金

投資信託を保有していると、日々の値動きとして目にする「基準価額」が気になる一方で、それが何を意味し、いつの価格が反映されているのかまでは十分に理解できていないことも少なくありません。基準価額を誤って捉えると、ファンドの実力や売買タイミングを見誤るおそれがあります。この記事では、基準価額の意味や計算方法、決まるタイミング、変動要因、確認方法までを具体的に解説します。

サクッとわかる!簡単要約

この記事を読むことで、基準価額が単なる「今の値段」ではなく、純資産総額や口数、分配金、為替、費用などを反映した評価額であることを体系的に理解できます。あわせて、ブラインド方式や海外資産ファンドの時差反映も踏まえ、自分のファンドがいつの値段で取引されるのかを把握し、基準価額の数字だけに振り回されずに運用状況や売買判断を確認できるようになります。

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目次

投資信託の基準価額とは

計算方法

なぜ基準「価格」ではなく基準「価額」なのか?

基準価額はいつ決まる?公表タイミングとブラインド方式

ブラインド方式の仕組み

海外資産ファンドは基準価額の反映が1営業日遅れる

申込日・約定日・受渡日の違いを知っておこう

基準価額が変動する5つの要因

①投資先資産の価格変動

②インカムゲイン(配当・利息)の獲得

③為替変動

④分配金の支払い

⑤運用費用の支払い

「基準価額が高い=良いファンド」は間違い

基準価額が1万円を下回っていても損とは限らない

「トータルリターン通知制度」を活用しよう

基準価額の確認方法

①販売会社(証券会社・銀行)のウェブサイト

②運用会社のウェブサイト

③新聞のマーケット欄

日中に基準価額の概算値を把握する方法

投資信託の基準価額とは

基準価額とは、投資信託の「値段」のことです。株式投資で株価を確認するように、投資信託を購入・売却するときは基準価額をもとに取引が行われます。

株価はリアルタイムで変動しますが、基準価額は原則として1日1回だけ算出・公表されます。投資信託が保有するすべての資産の時価を市場終了後に確定させてから計算するためです。そのため、日中にリアルタイムで値段が変わるといったことはありません。

計算方法

基準価額は「純資産総額 ÷ 総口数」という式で算出されます。

純資産総額とは、ファンドが保有する株式や債券などを時価評価した額に、配当や利息収入を加えて、信託報酬などの費用を差し引いた金額のことです。

  1. 多くの投資信託は1口=1円で運用を開始するため、一般的に「1万口あたり」の価額として公表されます。具体的な計算例で確認してみましょう。投資信託1口あたり(投資信託によっては1万口あたり)の値段を基準価額として、運用会社が毎日公表しています。株式のように絶えず変動するものではなく、1日1回変動します。
タイミング純資産総額総口数1万口あたり基準価額
運用開始時10万円10万口10,000円
1年後(運用益あり)12万円10万口12,000円
基準価額の計算方法

10万口を発行して運用を開始したファンドが、1年後に純資産総額を12万円に増やしたとします。口数は変わらないため、1万口あたりの基準価額は10,000円から12,000円へと上昇する計算です。

具体的には、「純資産総額」を投資信託の総口数で割ることで算出されます(1万口あたりの値段を基準価額とする投資信託の場合は、1万倍した数値が基準価額となります)。

NAV_Fomula

なお、純資産総額とは、投資家に帰属する財産のことを指し、ファンドが運用する金融商品の時価総額にその他収入を加えて、運用費用を差し引いた金額のことを指します。

TotalNetAssets

なぜ基準「価格」ではなく基準「価額」なのか?

価格(Price)とは、需要と供給のバランスによって、個別の取引ごとに具体的に決まる値段のことを指します。例えば株価は、売り手と買い手双方の合意によって決まるもののため、価格という用語を使用します。

一方、価額(Value)とは、より客観的な評価額のことを指します。投資信託の基準価額は、投資信託の純資産総額から算出された客観的な評価額を表していることから、「基準価格」ではなく「基準価額」と表現されます。

SBI証券の基準価額

基準価額は、投資信託を購入した販売会社(証券会社や銀行等)のホームページ、もしくは新聞のマーケット欄で確認できます。

この記事ではSBI証券のホームページを一例としてご紹介していますが、どの販売会社においても、基準価額は個別の投資信託のホームページにおいて、目立つところに記載されています。

基準価額はいつ決まる?公表タイミングとブラインド方式

基準価額は、各取引所の取引終了後に算出が始まり、当日の夜間に確定・公表されます。国内株式中心のファンドでは運用会社が19〜20時ごろに算出を完了するケースが多く、販売会社のウェブサイトには21時30分ごろに反映されます。

ブラインド方式の仕組み

投資信託の申込受付の締切時刻は、原則として午後3時です。そのため、投資家が申込を行う時点では、約定に使われる基準価額を知ることができません。

この仕組みを「ブラインド方式」といいます。申込時点で約定価格(基準価額)がわからない状態で注文を受け付ける方式のことです。

もし申込時点で当日の基準価額がわかると、上昇するとわかっているときだけ購入するなど、既存の投資家に不利益をもたらす行為が可能になります。ブラインド方式は、すべての投資家を公平に扱うために投資信託協会のルールとして定められた仕組みです。

海外資産ファンドは基準価額の反映が1営業日遅れる

国内株式を中心に運用するファンドの場合、当日の東京証券取引所の終値をもとに基準価額が算出され、その日の夜(おおむね21時30分ごろ)に公表されます。

一方、海外の株式や債券に投資するファンドでは、基準価額の反映タイミングが異なります。海外市場は日本時間の深夜〜早朝に取引が行われるため、たとえば米国市場の終値が確定するのは日本時間の翌朝6時ごろ(夏時間では5時ごろ)です。さらに、為替レートの確定も待つ必要があります。

その結果、海外資産中心のファンドでは、基準価額の算出が翌営業日にずれます。つまり、月曜日に公表される基準価額は「金曜日の国内市場+木曜日の海外市場」の価格を反映しているケースがあるのです。

  1. 「S&P500連動のファンドを持っているが、昨晩の米国市場の急落が基準価額に反映されていない」と感じた場合は、この時差が原因であることがほとんどです。翌営業日の基準価額に反映されるため、慌てずに確認しましょう。

申込日・約定日・受渡日の違いを知っておこう

ブラインド方式と合わせて知っておきたいのが、「申込日」「約定日」「受渡日」の違いです。投資信託の売買では、注文を出した日と、実際に取引が成立する日、そして代金が動く日がそれぞれ異なります。

用語意味タイミングの目安
申込日投資家が購入・売却の注文を出した日注文当日(15時までに申し込んだ場合)
約定日注文が成立し、適用される基準価額が決まる日国内資産ファンド:申込日当日 / 海外資産ファンド:申込日の翌営業日
受渡日購入代金の引き落とし、または売却代金の入金が行われる日約定日から2〜5営業日後(ファンドにより異なる)
申込日・約定日・受渡日の違い

注意すべきは、海外資産を含むファンドの場合、約定日が申込日の翌営業日になるケースが多いことです。

たとえば、海外株式ファンドを月曜日の14時に売却注文した場合、約定日は火曜日となり、火曜日時点の基準価額が適用されます。さらに、売却代金が口座に入金されるのはその数営業日後です。

  1. 「今日売ったら、今日の基準価額で取引される」とは限らないため、急いで売却したいときほど、ファンドごとの約定日・受渡日を事前に確認しておくことが大切です。この情報は、各ファンドの目論見書や販売会社のウェブサイトに記載されています。

基準価額が変動する5つの要因

基準価額は、純資産総額の増減に連動して変動します。純資産総額が増えれば基準価額も上がり、減れば下がります。その変動要因は大きく5つに分けられます。

要因主な内容基準価額への影響
①資産価格の変動株式・債券などの時価変動上昇 or 下落
②インカムゲイン配当金・利息の受け取り上昇
③為替変動円安・円高の影響(外国資産のみ)円安→上昇 / 円高→下落
④分配金の支払い純資産から支払われる下落
⑤運用費用信託報酬などの日々の控除下落
基準価額が変動する5つの要因

①投資先資産の価格変動

最も影響が大きい要因です。組み入れている株式や債券の時価が上がれば基準価額も上昇し、下がれば下落します。

国内株式中心のファンドなら、日経平均株価やTOPIX(東証プライム上場銘柄全体の動きを示す株価指数)の動きと連動することが多いです。

②インカムゲイン(配当・利息)の獲得

インカムゲインとは、資産を保有して定期的に得られる収益を指します。株式の配当金や債券の利息がこれにあたり、ファンドに入ると純資産総額が増加します。その結果として基準価額の上昇要因となります。

③為替変動

外国の株式や債券に投資するファンドでは、為替レートの変動も基準価額に影響します。円安になると外貨建て資産の円換算価値が上がり、基準価額の上昇要因となります。一方、円高は下落要因です。

また、為替ヘッジ(為替リスクを抑える手法)を行うファンドはこの影響を軽減できます。ただしヘッジコストがかかるため、その分だけ基準価額を押し下げる要因にもなります。

④分配金の支払い

分配金は投資信託の純資産の中から支払われます。この支払いが基準価額を押し下げる現象を「分配落ち」といいます。

例えば、基準価額10,000円のファンドが1万口あたり100円の分配金を支払った場合、他の変動要因がなければ基準価額は9,900円となる計算です。

⑤運用費用の支払い

ファンドの運用・管理には「信託報酬」と呼ばれる費用が継続的にかかります。年率で表示されますが、実際の控除は日割り計算で毎日少しずつ行われる仕組みです。

長期保有するほど影響が積み重なるため、基準価額を押し下げる効果も大きくなります。ファンドを選ぶ際の重要な比較ポイントのひとつです。

なお、株価や基準価額が暴落したときでも、慌てる必要はありません。詳しくは、こちらの記事も参考にしてみてください。

「基準価額が高い=良いファンド」は間違い

基準価額の水準だけでファンドの優劣は判断できません。多くのファンドが1万口=10,000円からスタートするため、設定(運用開始)した時期が異なると、同じ指数に連動するファンドでも基準価額に差が生じます。

下の表でイメージしてみましょう。

ファンド設定時期現在の基準価額連動指数
ファンドA5年前18,000円同じ指数
ファンドB2年前13,000円同じ指数

ファンドAの基準価額が高いのは、単純に運用期間が長く、値上がりを積み上げてきたためです。同じ指数に連動していれば、同じタイミングで投資した場合の利益率はほぼ同じになります。

また、分配金を多く支払うファンドは基準価額が下がりやすく、分配金を出さないファンドは基準価額が積み上がりやすくなります。そのため、基準価額の水準の比較に大きな意味はありません。

ファンドの実力を評価するには、分配金を含めたトータルリターン(投資した時点からの収益率)や、リスクに対する効率を示すシャープレシオを参照するのが適切です。

基準価額が1万円を下回っていても損とは限らない

「基準価額が高いファンド=良いファンド」が誤りであるのと同様に、「基準価額が10,000円を下回っている=損をしている」という判断も正確ではありません。

特に定期的に分配金を受け取っている場合、基準価額が下がっていても、分配金を含めたトータルの損益ではプラスになっていることがあります。以下の例で確認してみましょう。

項目金額
購入時の基準価額10,000円(1万口あたり)
現在の基準価額8,000円(1万口あたり)
これまでに受け取った分配金の累計額4,000円(1万口あたり)
トータルの損益8,000円+4,000円−10,000円=+2,000円

この例では、基準価額だけを見ると2,000円のマイナスに見えますが、累計の分配金を加えると実際には2,000円のプラスです。

  1. 基準価額の上下だけで運用成績を判断すると、実態とかけ離れた評価をしてしまいかねません。必ず分配金を含めたトータルリターンで確認しましょう。

「トータルリターン通知制度」を活用しよう

分配金を含めたトータルリターンを自分で計算するのは手間がかかりますが、実は販売会社が自動的に計算して通知してくれる仕組みがあります。

2014年12月から、すべての販売会社(証券会社・銀行など)に対して「トータルリターン通知制度」が義務付けられました。これは、投資家が保有するファンドについて、購入時からの累計損益(分配金込み)を年1回以上通知する制度です。

通知は、販売会社のウェブサイト上のマイページや、定期的に届く取引報告書・運用報告書に記載されています。SBI証券や楽天証券などのネット証券では、マイページにログインすると、保有ファンドごとのトータルリターンをいつでも確認できます。

基準価額の変動に一喜一憂するよりも、このトータルリターンを定期的にチェックするほうが、自分の資産が実際にどれだけ増えている(または減っている)のかを正確に把握できます。

投資信託だけでなく、他の投資商品も組み合わせてリスク管理を行うことが大切です。以下の記事を参考に、あなたにあった投資商品を探してみてください。

基準価額の確認方法

基準価額は、主に以下の3つの方法で確認できます。

①販売会社(証券会社・銀行)のウェブサイト

最も手軽な方法です。SBI証券・楽天証券・マネックス証券などのウェブサイトでは、各ファンドの詳細ページに基準価額が目立つかたちで表示されています。前日比も確認できるため、日々の値動きを把握しやすいでしょう。更新タイミングはおおむね21時30分ごろです。

②運用会社のウェブサイト

販売会社を通さず、運用会社(三菱UFJアセットマネジメント、野村アセットマネジメントなど)のウェブサイトでも基準価額を直接確認できます。ファンドの月次レポートや運用コメントも合わせて閲覧できるため、基準価額の変動理由を深く理解したいときに便利です。

③新聞のマーケット欄

日本経済新聞など日刊紙の朝刊に、前営業日の基準価額が掲載されています。ただし掲載されるファンドは一部に限られるため、お持ちのファンドが掲載されていない場合はウェブサイトでの確認が確実です。

なお、基準価額は営業日(土・日・祝日を除く平日)にのみ更新されます。週明け月曜日に確認できるのは、直近の金曜日時点の基準価額です。この点は株価とは異なるため、注意しておきましょう。

日中に基準価額の概算値を把握する方法

基準価額は1日1回しか公表されないため、取引時間中にリアルタイムで正確な値段を知ることはできません。しかし、インデックスファンド(指数連動型の投資信託)を保有している場合は、連動対象の指数の値動きから、おおよその基準価額を推測できます。

たとえば、日経平均株価に連動するインデックスファンドを保有しているなら、日経平均の日中の変動率がそのままファンドの基準価額の変動率に近くなります。前日の基準価額が15,000円で、日経平均が前日比+2%で推移していれば、当日の基準価額はおよそ15,300円前後になると推測できます。

また、同じ指数に連動するETF(上場投資信託)がある場合は、そちらの取引価格をリアルタイムで確認できるため、より精度の高い参考値として活用できます。ETFは証券取引所に上場しており、株式と同じように市場が開いている時間帯はリアルタイムで価格が変動します。

ただし、この方法はあくまで概算値です。実際の基準価額は信託報酬の控除や、ファンド内の銘柄構成比率と指数の微妙な差異(トラッキングエラー)によって、指数の動きと完全には一致しない点は理解しておきましょう。

この記事のまとめ

この記事では、投資信託の基準価額について、意味や計算方法、価格ではなく価額と呼ばれる理由、決まるタイミング、変動要因、確認方法までを整理しました。基準価額は高いか低いかだけで判断するものではなく、仕組みと反映タイミングを踏まえて読み解くことが大切です。まずは保有ファンドの詳細ページや運用レポートを確認し、自分が見ている基準価額が何を表しているのかを確かめてみましょう。

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